萩風の昆虫日記

アリ好きの大学生。昆虫(特にアリ)に関する内容を投稿するつもりです。

ハダカアリの同定は難しい③

※ハダカアリの同定は難しい②の続きの記事です。また、今回の記事は自分用のメモとしても書いた記事でもあります。

 

同定結果

①トゲハダカアリ

②カドハダカアリ

③トゲハダカアリ

④トゲハダカアリ

⑤トゲハダカアリ

⑥トゲハダカアリ

⑦トゲハダカアリ

⑧トゲハダカアリ

⑨トゲハダカアリ

⑩ヒメハダカアリ 

 

・考察

 前・中胸背板に円形の彫刻があったのは①の個体だけだった。しかし、他の個体と比べてみると、彫刻がある個体の体色が黒褐色であり、彫刻がない個体は完全な黒褐色ではないという傾向があった。そのような傾向がコロニー単位で違いがでるのか、コロニーに住む個体単位で違いがでるのかは分からないため、今後調べる必要がある。前・中胸背板の縁の形にも注目していきたい。今回は働きアリのみを比べただけであり、同じコロニー内の働きアリの形状を比べていないため、次回の採集ではコロニーを採集する必要がある。また、オスアリや女王アリも比べる必要があり、それらも採集する必要がある。

 自分が今住んでいる都道府県が神奈川県なので、今後は神奈川県内のコロニーを調べていく予定。まだ生息地が一か所しか知らないので、まずは生息地を調べるところから始める必要があり、傾向を調べられるまでの道のりがまだまだ遠い。色々なアリを触れていく中で、初めての論文はハダカアリを題材に書きたいという野望が芽生えつつある。

 次回は「カドフシアリとキイロカドフシアリ」、もしくは「シワアリ属の同定」を書くつもりなので、お楽しみに。

ハダカアリの同定は難しい②

※ハダカアリの同定は難しい①の続きです。まだ未読の方は先に「ハダカアリの同定は難しい①」を読むことをお勧めする。

 

それでは6個体目

 

腹部と頭部は黒色が強く、胸部は黒色が弱い個体。

この個体は比較的同定しやすい個体。

 

7個体目

この個体は全体的に黒色が強い個体。6個体と形状は似ている。

 

8個体目

光の当たり方の関係か前・中胸部と後胸部の色が若干違うような。

 


こちらの個体はトゲハダカアリにとても似ている。

 

最後の個体。マウントを盛大にミスった標本。当初は写真を載せない予定だったが、今までの個体とは特徴が異なる個体だったので、載せざるおえなくなった。

見た瞬間に「この個体なんか違うぞ!」て思い、まじまじと見てみる。

なんとこの個体は前伸腹節刺が発達していて、先端も尖っているのではないか。そして、後胸溝(段差)がもなく、背縁が真っすぐ。他の個体に比べて心なしか腹柄節の柄部が短い。もしかしてこのアリはヒメハダカアリなのでは?

2時という深夜の時間帯、静かな部屋の中、一人で静かに興奮した。この時の興奮は忘れることはないだろう。

改めて標本を見ると、標本の出来にムラがある。2.5mm以上のアリは安定して標本を作れるのだが、2mm以下になるとどうしても上手く作れなくなる。0.5mm違うだけで難易度が格段に跳ね上がる。標本を作り始めた時に比べたら上手になってはいるけど、全然修行が足りていない。日々、精進していく。

ハダカアリの同定は難しい③も書く予定なので、見てくれると嬉しい。

ハダカアリの同定は難しい①

皆さんの好きなアリはなんですか?僕自身、好きなアリは色々いるのですが、特にハダカアリ属に属しているアリに好きなんです(だいたい2番目ぐらい)。そんな好きなハダカアリの同定をしようと思ったのだが、なんせハダカアリの同定は難しい。

ハダカアリの同定の仕方を色々調べ、先月沖縄で採集したハダカアリの同定しようとしたのだが、同種にも個体差があるのか?同定できそうな個体と種を決めきれないが混じっていた。自分の知識や経験不足で同定できないだけかもしれない(多分、というか絶対にこれが理由)。そんなハダカアリをみてほしいと思い、本記事を書こうと思った。

 本記事で載せるハダカアリは全てハダカアリの一種と取り扱おうと思う。特定の種の名前を挙げた時は、「多分この種類かな?」という意味で書いていると思ってくれるとありがたい。また本記事で載せる標本の写真の中にはまた、普段であったら他の人に見せることをお勧めできない標本もある。そんな標本を見てもいいという人はこの記事を読み進めて欲しい。

 それでは本編。まず、最初に沖縄北部で採集したハダカアリを見てほしい。

かなり黒色の強い個体。前伸腹節刺は突出していて、後胸溝は本当にわずかながら認められる(他の個体がもっと顕著に溝があるため、これを認めていいのは分からない)。また、胸部の凹みはあまり強くない。前中胸背板にある彫刻はハッキリ表れている。

2個体目

前の個体と比べると黒色が弱い。前伸腹節刺は突出せず、角ができている。後胸溝はほぼ認められない?。胸は直線でないものの、凹みはほとんどなく、比較的滑らかである。前中胸背板に現れる彫刻は認められない。しかし、前中胸の右側が不自然に横に広がっている。

次からの個体は前の2匹とは違う場所で採集した個体。おそらく個々は異なるコロニーのワーカーだと考えられる。

3個体目

前の二固体とは離れた場所で採集した個体。この個体の頭部とお尻は黒色、胸部は赤褐色に近い色になっている。前伸腹節刺は分かりやすく突出している。胸の凹みはわずかながらある。こちらの個体も黒色が弱い。意外と黒色が強い個体は少なのかも。

4個体目

前伸腹節刺は突出しており、後胸溝はハッキリ観察することができる。最初の二匹と比べて胸が溝の部分でへこんでいるように見える。おそらくトゲハダカアリ。前中胸背板に現れる彫刻は観察できなかった。

5個体目

おそらくトゲハダカアリ。こちらの個体でも前中胸背板に現れる彫刻は観察できなかった。

ハダカアリの同定は難しい②は2日以内に投稿しようと思う。自分なりの同定、考察は②または同定、考察専用の記事に書こうと思う。

外の暖かさをアリで確認する者

2月の中旬とは思えない焼けつくような日差し。そんな日差しを気にせず、アリと対話するために地面に這いつくばり、カメラを両手で支えながらシャッター音を公園に響かせている青年。
そこに人が通りかかったら思わず二度見し、奇異の目で見られている彼は一体、誰でしょう。
そう、ボクです。(魔女の旅々風の入り方)

どうも、こんにちわ。

萩風です。
突然ですが、僕の一番好きな好きなノベルは「魔女の旅」です。魔女の旅々では各巻、もしくは各章で今回のブログの冒頭のような入り方をしています。なので、一度やってみたかったんです。
しばしば、こんな感じの入り方をすることがあるので、その時は暖かい目で見てくださいm(__)mペコッ

 

僕の変な茶番はさておき、異様に暖かかった今日は色々なアリが活動していました。
今回見つけることができたアリはこちら
・クロナガアリ
・クロヤマアリ
・アミメアリ
・アメイロアリ
・サクラアリ
・テラニシシリアゲアリ
・ハリブトシリアゲアリ
・クサオオアリ
・クシケアリの一種
・キイロシリアゲアリ
・ヒメアリ
トビイロシワアリ
・ハリアリ(オオハリアリなのかナカスジハリアリなのか分からん)
・アズマオオズアリ

の14種類。

9時から13時にかけて外に出ていました。そのうちの9割3分予4厘(宮崎選手のops)は写真をとっている時間だったので、見つけることに集中していたら、もっと多くの種類のアリを見ることができたかもしれない。

アリの写真

まさかクサオオアリに出会えるとは思っていなかった。

しかも、巣の場所を特定できたので、8月が楽しみです。

 

こちらはテラニシシリアゲアリ。なんと、キイロシリアゲアリの頭部をくわえています。

 

こちらはトビイロシワアリ。色が薄い個体。

 

こちらはアミメアリ。隊列を作る程の個体数は活動していなかったけど、そこそこの個体数は見かけました。



まさか、2月の中旬に多くのアリ出会えるとは思っていませんでした。これからどんなアリと出会えるな楽しみです。

雨が降っている日以外は基本外に出かけているので、ネットに投稿する気分になったら、投稿していきたいと思います。毎日出かけている割には投稿する頻度が少なすぎるので、気まぐれではなく、もっと熱心にネット活動を活発にしたいろ考えている(n回目)。

以上、外の暖かさをアリで確認する者でした。

ブログ初投稿! 暖冬の2月、アリの観察日記1

本編に入る前に

どうも萩風です。

はてなブログ初投稿!これから自分のアリ活の様子を世界に発信していこう思います。

別に有益な情報を発信するつもりではなく、自分の思ったことをダラダラと書き連ねるつもりで、他人の日記を読むくらいの感覚で自分のブログを覗いてくれるとありがたいです。

それでは、今日観察できたアリの一部を紹介していきます。

 

出会ったアリの紹介

どんなアリを出会えるのかとワクワクしながら歩いていると、第一村人(蟻んこ)発見!

クロヤマアリです。先週までは活動していなかったのですが、ここ数日暖かくなり、活動し始めていました。しかも、イモムシという嬉しい特典付き!!(葉っぱが邪魔してみえないけど)。2月にこのような光景を見れた私は幸せ者かもしれない。

 

続いて2種類目のアリ

2匹でじゃれあっているクロナガアリです。

じゃれあっている姿はとてもかわいい!!

何時間でも見ていられるぐらいのほほえましい光景。日当たりの良い草原で観察できるアリなので、もしよかったら探してみてください。

 

それでは3匹目

木の洞で集まっていたトゲアリ

暖かくなってきたことで木の洞に集まっていたのかな? 寒かった期間中、木の洞の入り口では姿を見せていなかったかもしれない。1月、12月の期間に見とけば良かったと反省しながら見ていました。

 

4匹目のアリの紹介

4匹目はニセハリアリ。これまでのアリとは違い「ふるい採集」で採集したアリ。

アリの活動が活発な時期に比べて、採集できた個体数がかなり少なかったです。

やはり、暖かい冬とは言っても土壌で活動しているアリの数は少なく、10回のうち1回ぐらいの頻度でしか採集することができなかった。他にはアメイロアリなどのアリを採集することができました。

 

この頃、私はこれから活動しているアリの種類が増え、色々なアリを観察できるようになると思い、胸をふくらませている。日々、私は「そんな思いはこの時期にしかは味わえない」と思いながら、アリを観察しています。

以上、アリの観察日記1でした。